ドラクエで学ぶ3部作、ついに完結!ということで…(前回までの記事を読んでいない方は、是非以下をお読みください)
第2部:ドラクエに学ぶ仕事の任せ方 ~勇者は僧侶の筋力不足を責めるか~
さて今回は、「魔王を倒す」という一大プロジェクトを成し遂げたドラクエの勇者から、「やる気の出し方」を学びましょう。
ドラクエの勇者の立場になって考えてみます。
勇者は王様に「魔王を倒せ」と言われました。「期待してるぞ」という王様。「これはわが国はじまって以来のビッグプロジェクトじゃ」熱弁する王様。ですが、さすがに頭の悪い勇者でも気づいてしまいます。「いや、期待している、と言うわりに、くれたのは”どうのつるぎ”一本じゃん。」と。「俺、期待されていないぞ」と。「本当に期待してたら、もっといい装備くれるじゃん。」「俺は、数多くいる勇者候補のうちの一人なんだ…」と。平社員ならぬ平勇者といったところでしょうか。
なので、もちろんやる気は出ません。
勇者は、やる気が出ない。そしてその上、やらないといけないのは、「魔王を倒す」という途方もないビッグプロジェクト。普通の勇者なら、「やる気でないな…」とゴロゴロ宿屋で寝てばかりのはずです。
でも、勇者は最終的には魔王を倒します。やる気のない状態から、最終的にはプロジェクトを成功させます。さて、どうやったか?「魔王倒さなきゃ!」と無理をしたのでしょうか?いいえ、彼は、
「とりあえず薬草でも買いにいくか」
と、誰でもできる目標を設定しました。いきなり「魔王を倒すぞ」と力むのでなく、「とりあえず町を出るか」とか「スライムと戦ってみよう」「村人と話してみよう」とか、絶対に小さい、誰でもできる目標を設定しています。そして、やっていくうちに、どんどんやる気が出てきて、どんどん進み、「隣の町へ行ってみよう」「あのほこらで、中ボスを倒そう」等と、繰り返していくうちに、最終的には魔王を倒してしまいます。
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さて、勉強でも仕事でも、「やる気が出ないから、やれない」と考えがちです。つまり、「やる気があるから、やれる」だとみんな思っています。
実はこの図は間違っています。本当はこう。
まず「やる」から始めると、やる気が出ます。やる気がでると、さらにやれます。このループに乗せてしまえば勝ちです。例えば「掃除をし始めると、気づいたら夢中で掃除していた」という経験はよくあると思います。また、脳の仕組み的にもそうなっているそうです。やる気を出す側坐核は、「刺激が与えられるとさらに活動してくれる」そうです。つまり、始めないとやる気がでない。なので、低い目標でも、とりあえず始めてしまえばいいわけです。
また、現状と目標のギャップが大きいほど、取り組むのにはエネルギーがいります。
だから、やる気が出ないときほど、できる限り、小さく、具体的に、やることを書き出して、「これだったらできる」レベルまで分解していくのが良いです。
やる気が全くでないとき、私は「机の上を整理する」「メールソフトを立ち上げる」なんてレベルでメモ書きして、実際に一つずつ片付けていきます。そのうち、やる気がでてきて、メモ書きの必要もなく、仕事を進めている自分に気づきます。
「魔王倒さなきゃ…頑張んなきゃ…」じゃなく、「とりあえず、薬草で一杯どう?」なんて言って踊り子を口説いている勇者のほうが、魔王を倒せるのかも。と思いながら寝ます。おやすみなさい。
Twitterやっています。
これなら僕でも分かるだろうと思い、「猫でもわかるWindowsプログラミング」という本を開いたら、「Callback…」などとつぶやきながらキーボードを叩く、高度な知性を持った猫が登場して、僕は絶望した。
— ぶるいぬ (@blblinin) February 23, 2018