転職チェリーボーイ

「転職は癖になるよ」

転職することを公表した後、会社の先輩が僕をランチに誘ってくれた。その場で言われたのがこの言葉だった。その人は転職経験者で、3社を渡り歩いた人だった。確かこんな話だった。

「はじめての転職って、結構抵抗感がある。でも、一度転職すると、”あ、こんなもんか”ってなる。だから転職に対するハードルが下がる」

「しかも、転職しても不満が全くない、なんてことはない。となると、その不満を解決しようとして、また転職しようかな、と考えたりする。僕はそうだった。」

「でも、自分が原因で生まれる不満は、転職しても消えない。逆に言えば、転職しても転職しても、どこでも生まれる不満は、自分が原因だとも分かる。」

今なら僕は、上記の言葉にかなり強く同意できる。転職したことが、一度でもあるかないかで、見える世界が大きく変わった気がする。転職すると、以下の2点がよく分かる。

1.「転職」とはどういうものか

2.不満の原因が自分にあるのか環境にあるのか

転職したことがない人は、上の二つが両方分からない。

よく「嫌なら転職したらいいじゃん」みたいな主張を見かけるけれど、そんな簡単じゃないよなと思う。その原因がまさにこの2点で、

転職して通用するだろうか、生活はどう変わるだろうかetcという未知のモノへの不安感が、転職のハードルを高くするし(1.)、

例えば「仕事がつらい」時に、自分が「仕事全般がつらい(自分のせい)」か、それとも、「その会社のその環境での仕事がつらい(環境もしくは自分×環境のせい)」なのか、1社しかしらないと判断がつかない(2.)。つまり、環境を相対化できていないので、原因の要因の切り分けができていない。

となると、「解決するかどうか分からないことのために、やったことがない転職という未知のものをやるか?」という問題になる。

しかも、転職は基本的に痛みを伴う。転職した時に、全ての条件が上位互換、ということはほぼない。僕の場合は収入を大きく落とした転職をしたのだけれど、「解決するかも分からない”仕事がつらい”という問題を解消するために、続ければ確実にもらえるお金を捨ててもいいのか。しかも転職ってどんなものかよく分からないのに。」という問題にパワーアップする。これはギャンブル感が強くなり、ハードルが高くなるのが当然、と言うことになる。

でも、一度転職を経験すると、この両方がある程度見えてくる。

僕個人の体験としては、1.については、「他社でも割と通用するんだな」、とか、「まあ多少摩擦はあるけど働いては行けるか」とか、「お金はそんなになくても、家族との時間がハッピーだな」と思った。2.については、「仕事がつらいと思っていたけど、前の職場がキツかったんだな」というのは分かった。逆に前の良かった点として、「合理的に判断に大して裁量が与えられる環境って貴重だったんだな」みたいな気づきもあった。

つまり、チェリーボーイが初めてアレした時みたいに、「こんなもんか・・・」と、妄想まみれの世界から一気に現実のこととして色々見えるようになって、大人になる。という話でした。アハハ。

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