僕、娘、奥さん
と並んでベッドで寝転がった。
何をするというわけでもなく、ただただ寝転がって、天井を見上げている。
これを幸せと呼ばずになんと呼ぶのだろうか。なんでもないがとんでもない。なんと言ったか忘れてしまったが、娘は僕に、ニコニコしながら話しかけていた。
特別なことは何もないのだけれど、この「普通」のかけがえのなさというか、当たり前のようで全然当たり前じゃないことというか。
若い頃、酒を飲んでいつも、一人で泣きながら寝ていた人間としては、日常の非日常性を感じて、目が潤んでしまったという話でした。