結婚は勢い、勢いで飛び出せ!

「結婚は勢い」という言葉がある。なんか高まって、勢いで結婚する、という奴である。

以前、僕が昔、勢いで結婚を決意した話を書いたが、まさにこういう感じである。結婚は勢いだと僕も思うし、悪いことではないと思う。むしろ良いものだと思っている。

勢いは、部分最適からの脱出を助けてくれる。

今いるところから、遠く離れたところに、ちょっと勇気を出して飛び出せば、もっといい暮らしが待っているかもしれない、みたいな時に、踏み出す勇気というのはなかなか出ない。

この図のように、ボールが転がっている。放っておくと部分最適の盆地からは出ることができない。ここを抜け出して、もっと下に行くには、目の前の坂を乗り越える勢いが必要なのである。

部分最適の生活とは、「合理的に考えれば、今の暮らしを続けた方が、楽だしまずそこそこハッピー、しかも確実に」、みたいな状況だ。大人になると、「こういう生活が心地いいんだよな」というのが見えてくる。一人で暮らして、のんびり夜に酒を飲みながら、Youtubeでも見る、休日は一人ゲームをする、これが俺の幸せだ。みたいなのがわかってくる。これは安全牌で、今の暮らしを続ければ確実に手に入るものだ。目の前のオアシスである。

結婚して、誰かと一緒に暮らしたり、子供を育てるのに時間を使ったり、そもそもどう育つかわからない子供をもったり、というのは、まさにその目の前のオアシスを去って、別の地を探し求めて旅に出るような感じである。ゲームはできなくなっちゃうし、Youtubeを見れる時間も減るだろう。それでもそんな生活に踏み出すか?

冷静だとそんな決断はしづらい。

だから勢いである。部分最適を飛び出して、さらなる高み(この図で言えば”低み”)を目指して旅に出るのである。その助けになるのが”勢い”である。非合理なエネルギー、たぎるパワァー!目の前の一瞬の苦しみを乗り越える!それを生み出すのは勢い!恋は盲目!愛は錯乱!その錯乱のパワーで部分最適の重力から抜け出して宇宙に飛び出すのである。より良くなる保証はないが、飛び出すのだ!

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