世界ランキング1位の君はどう思うの?

「世界ランキング1位の君はどう思うの?」

社会人2年目ぐらいの時だっただろうか。当時の僕が抱えていた仕事の方針について、上司に相談に行ったら、こう言われた。何言ってるんだコイツと思った。

「どういうことですか?よくわからないのですが」と言うしかなかった。上司は言った。

「この問題について、世界で一番知ってて、世界で一番考えたのはあなたでしょう?だから、あなたはこの問題についての世界ランキング1位ですよね?って言ってるんですよ。」

「その世界ランキング1位のあなたは、この問題についてどう対応するべきだと思っているんですか?」

「世界1位のあなたが決めるんです。僕らは情報や知恵は出せるけど、それは補助です。あなたがこの問題について一番考え抜いて、一番詳しくならないといけない。決して、他人にどうするべきか決めてもらうんじゃない。」

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みたいなことを言われたような、言われなかったような気がする。少なくとも、「世界ランキング1位」と言う言葉は言われた。そのほかは多少創作かもしれない。でもこんなメッセージを当時の僕は受け取った。

当時の僕は、情報を集めて集めて、それを持って行って「どうしたらいいでしょうか?」みたいなスタイルで、先輩や上司と会話をしていた。それをやめろ、と言われたのだと思う。

「そうじゃないんだよ、お前が一番この問題について詳しいんだ、世界一だ。もしそう思えないならそうなるまで考え抜かないといけない。そして、自信を持ってポジションを取らないといけない」と言うメッセージを、僕は先輩方から受け取ったのでした。

無理矢理にでもポジションをとる。意思決定は、情報を集めて集めて、偉い人に渡して決めてもらうんじゃないと。ポジションを取って、「世界で一番この問題について考え抜いた俺は、こうするべきだと思う」と答えを掲げる。とにかく掲げる。
そうすると反対意見が出てくる。叩き台があるから叩ける。台がないと叩けない。叩かせるためにポジションを取って台を作る。すると議論のスピードが数倍に加速する。

と言うことで、堂々と無数の世界ランキング一位になって、ポジションを取っていこうよ、と言われた話でした。

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