ミネルヴィニやオニールの投資手法では、レラティブストレングスという指標が良く出てきます。これは、銘柄間で比較した、相対的な銘柄の強さを示すものです
※以降、「RS」と表記します。
銘柄のスクリーニングの指標として使われており、「ミネルヴィニの成長株投資法」のスクリーニング基準でもRSが80以上の銘柄を…と書かれています。
本記事では、RSを自前で計算する方法について述べます。
RSは、成長株投資をするには、是非確認したい指標です。ただ、これを確認するためには、”Investor’s Business Daily”に課金する必要があります。これが、毎月34.95ドルかかり、結構なお値段となります。
しかも、RSは、計算方法が公式には公開されていません。飯のタネとなるからでしょう。軽くググった程度では出てきません。ということで、普通は毎月4000円弱を払う必要があります。
月4000円は惜しい、と言う人のために、この記事では、自前でRSを計算する手法を公開します。完全にIBDが公開している数値と完全には合致しませんが、おおよそ一致することは確認済です。
では説明していきます。
レラティブストレングスの計算
・RSの仕組み
RSは、0~99までの100段階で表現される、相対的な指数ですが、まずはこの前提となる素点を計算します。そして、その素点を上位から順にランキング付けし、上位1%に入る銘柄は99, 上位2%以上の銘柄は98、のように、順番にRSをつけます。
となると、RSの計算で重要なのは、素点の計算方法だとわかります。
・RSの素点の計算方法
以下のYoutube動画にて、RSの素点の計算方法が公開されています。1:11あたり。
重要なのは以下の画像でしょう。
「RSの素点 = 2 × c / c63 + c / c126+ c / c189 + c / c252」
独特の表現ですが、cは株価を指します。c63は、「63営業日前の株価」を指します。
つまり、書き換えると
「RSの素点
=2×(現在の株価) / (1四半期前の株価)
+ (現在の株価) / (2四半期前の株価)
+ (現在の株価) / (3四半期前の株価)
+ (現在の株価) / (4四半期前の株価)」
ということです。つまり、3か月、6か月、9か月、12か月前と比較して、現在の株価が、どの程度上がったかの割合を、直近の変化に強めのウェイトを置いて、合算したものとなります。
・RSの計算方法まとめ
以上を踏まえて計算方法をまとめます。
必要なデータは以下です。
「スクリーニング対象とする全銘柄の、現在、1四半期前、2四半期前、3四半期前、4四半期前の株価」
これらが取得できれば、そこから各銘柄の、RSの素点が計算できます。そして、それらを上位から順にランキング付けを実施し、上位1%に99を、2%に98を…と言う風に、RSを計算すればOKです。
・おわりに
計算方法は分かったけど、じゃあどうやって知るの?という話を補足します。
1.自前で計算する
→実際に、株価を取得して計算する方法を以下の記事にまとめていますので、こちらもご参照ください。
【成長株投資】レラティブストレングスをYahoo financeを活用して自前で計算する方法
2.計算した記事を見る
→毎週末(主に土曜日)、私の方で計算して、このブログで公開しています。
よろしければこちらも参照ください。
ぶるいぬ日記:カテゴリ「RS」
・ついでに
トレーダー向けのトレード成績記録・管理・分析アプリを開発しました。
"Samurai Trade"をリリースしました
トレード成績管理/分析ソフトです。売買の記録を入力するだけで、自動的にトレード単位にまとめ、各種指標を計算・グラフ表示をします。1カ月は無料で使えます。紹介ページ:https://t.co/90VKyiIiBX
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以下に、ミネルヴィニの著作を紹介しておきます。
1作目の著作です。まずはこちらから。
2作目です。もう1段踏み込んだ内容となっています。
Q&A方式の本です。「マーケットが開くと同時に、損切の逆指値を越えて下がったらどうする?」など、実際のトレードの際に出てくる悩みについて考えるには、持ってこいの本だと思います。