ヴィニキ「警戒せいよ」
短期的なトレードをする場合、数か月に1度ぐらいの頻度で起きる調整を回避する重要性が結構高いなぁ、と思う今日この頃です。
私自身の課題として、市場全体の方向性の読みが足りてないなぁ、というのがあります。そこで、ミネルヴィニアニキ(以降”ヴィニキ”と記載)の見ている、鷹の目、全体観を勉強したいと思います。つまり、彼が見ている指標、観点を真似るのが、一番の近道かな、という考えです。
そして、丁度いいことがありました。2021/1/21に、ヴィニキは、「もしマーケットが上昇したら、それに売り込め!」と、警戒しろとつぶやき、同時にその理由を解説するYoutubeを公開しました。主にこれを見ながら、彼の視点を勉強したいと思います。
If we are lucky enough to get a market melt up from here… sell into it! Here's a short video why >>> https://t.co/Nc3yLHZyAy
Get my market commentary and select stock picks in real time. https://t.co/7NiHKuPACd pic.twitter.com/YdFnP3dplC
— Mark Minervini (@markminervini) January 21, 2021
Youtubeも貼っておきます。
ヴィニキが見ている指標
FFTY
指標というかETFなんですが。まず最初に紹介されるのは、”FFTY”の値動きです。
FFTYは、IBD50指数に連動するETFです。
イノベーターETFトラスト(Innovator ETFs Trust)は米国籍のETF(上場投資信託)。IBD 50指数に連動する投資成果(手数料・費用控除前)を目指す。 IBD50指数は、収益、 売上高、株式パフォーマンス、その他の独自ファンダメンタルズ・テクニカル要因に基づいてコンピューターが抽出した主要成長株で構成される。
https://www.bloomberg.co.jp/quote/FFTY:US
FFTYを、我々が扱うようなグロース株の値動きをよく表しているので使っているようです。TradingViewでも、”FFTY”と入力すれば見れます。
指数の急角度/放物線状の上昇
FFTYのチャートを見て、直近の垂直な上昇、放物線状の上昇は、持続不可能(Unsustainable)だと指摘していました。(1:35あたり)
確かに、以下のチャートを見ると、角度がかなり急で、ほぼ垂直と言っても過言ではないです。
この時、6年程度のかなり引きで見ているのも注目すべきポイントかな、と思います。
移動平均線からの乖離
また、20day, 50day, 200dayの移動平均線から、株価の乖離も大きいと指摘しています。※このインジケーターは、TradingViewの場合は”Moving average deviation rate”と入力すると出てきます。
上記に掲載済の画像の、上から2,3,4つ目がそれらなのですが、確かに、ぴょこんと跳ね上がっており、過去最高水準に来ています。(丸の部分)
急上昇→調整→急上昇のパターン
また、上記の画像を見ると、3月からの急上昇→→しばらくもみ合い→再度急上昇という流れがありますが、これは1999年にも同じパターンがあり、その時は急落したとの指摘がありました。(3:07あたりと3:22あたり)
かなり引きで見た上で、そういう繰り返しも意識するんだな、と思いました。
Bullish/Bearish Advisors
マーケットのセンチメントを見る手法として、”Bullish/Bearish Advisors”という逆張り指標を用いるようです。(4:23あたり~)
極度にセンチメントが過熱しているケースは下落のリスクが高まっていると読むようです。なお、TradingViewでは出せなさそうです。以下のURLで見れるようですが、有料のようです。
https://www.investorsintelligence.com/x/us_advisors_sentiment.html
ヴィニキ曰く
NDR Daily Trading Sentiment Composite
弱い先導株がハネる?
6:40あたりから
英語力不足でここはよくわかりませんでした。(分かる人いれば教えてください)
・NFLXがハネた。(確かに1/20にギャップアップして、+16%だった)
・ハネる前のRSは弱かった。※ぶるいぬ自前計算のRSだと21だった。
・NFLXのようなキーマーケットリーダーが、非常に弱いRSなのは非常におかしい。RS33とか低い株が、爆発して新高値とるようなのもおかしい。
こんな株がハネて高値を取る。
・これは何かを告げている。シフトしている。マネーが高速にローテーションしていると言える。
・小型株から大型株へのローテーション。うまく言ってる限り警戒しながら持つ?(ここ自信ない)
売り抜け日
8:28
フラッシュクラッシュを回避した過去の事例。Distribution days(=売り抜け日?)を見て、100%キャッシュにしたように聞こえる。
ちなみに売り抜け日とは、簡単に言うと、「前日よりNasdaqなどの主要指数が、下がりながら(もしくはほぼ動かない)、出来高が前日より上昇している日」のことで、大口の資金が抜けていることを指す。
ちなみに先週カウントしたが、売り抜け日は結構たまっていた。20日で5日あると売り保留シグナル(警戒シグナルぐらいの理解でOK)が点灯する。
#相場観メモ$QQQ を見ると警戒感を持つ
・20日で売り抜け日が5回発生。1/15の安値下回りで売りシグナル点灯になる
・直近サポートになってきた20SMAの下抜けを試す水準にきている
・高騰の後、適度にもんでガスは抜けてる?
焦らずフルポジはとらず、この数日した抜けするようなら警戒度あげる感じか pic.twitter.com/n6Na6SIoGc— ぶるいぬ (@blblinin) January 17, 2021
NAA50R
これは上記のYoutubeではなく、2020/9/2の天井を当てた際の、以下のつぶやきからです。
Fewer and fewer stocks are supporting the Nasdaq rally as it moves into new high ground. The % of Nasdaq stocks above their own 50-day moving average has been diverging as it did before market pullbacks in Feb-2019 and Mar-2020. This suggests you should sell into a melt up. pic.twitter.com/RXMWXOCNVL
— Mark Minervini (@markminervini) September 1, 2020
このチャートの上の方、NAA50Rは”Nasdaq Percent of stocks above 50day moving average”の略で、訳せば「50日移動平均線より上にいるNASDAQの銘柄数の割合」でしょうか。
上記のツイートで、株価が上がっている一方で、NAA50Rは下がっていること(ダイバージェンスという)が、発生していることを指摘しています。
これは一部の銘柄だけが強く、大多数がそこまで強くないことが分かります。つまり失速している様子です。
ちなみに、1/25時点のものも見て見ました。TradingViewで見る場合は、以下を見るとよさそうです。
おわりに
今後市場の全体観を見る時は、私は以下を見ようかと思います。
・売り抜け日のカウント
・長期的な枠で見た株価の上昇角度、クライマックストップ感
・NAA50Rのような強い銘柄数の割合を示す指標とのダイバージェンス
・Fear & Greed指数のような強気指数
・個別の株でセットアップが整っている数
これらを総合的に見ながら、危険な時は、逆指値をタイトにしたり、上昇時に強さに売り込む基準を早めにしたり、という形で、キャッシュポジションを調整しようかな、と思っています。
このあたりもあって今の私はキャッシュを75%ぐらいに厚くしています。もう少し様子を見ようかな、と言う感じです。
以上です。Twitterをやっています。よろしくお願いします。
「保有株の導くがままに、攻めるか守るか決める」はありだと思うけど、ヴィニキを見てると、「全体観を加味した上で、保有株の導くままに」って感じなんだよな。マーケットが危険な状態にあれば、普段より逆指値をタイトに入れたり、強さに売り込む基準を早くしたりと調整した上で、保有株に任せてる
— ぶるいぬ (@blblinin) January 23, 2021