本の紹介
以下の本の要約をします。
ウエンスタインのテクニカル分析入門 ― ブルでもベアでも儲けるプロの秘密
読もうと思ったきっかけは、ミネルヴィニ本の中で、「私はその考えを、自分の株式分析の一部として取り入れた。」と紹介されていたことと、海外のトレーダーのJackさんがfavoriteな本として紹介していたためです。
Secrets for profiting in a Bull and Bear market by Stan Weinstein
— Jack (@alphacharts365) October 19, 2020
新版が出ているらしく、今読むならこっちの方がいいかもしれません。kindle版もあったりして。以下。
テクニカル投資の基礎講座 ──チャートの読み方から仕掛け・手仕舞いまで
所感
レンジのブレイクアウトで仕掛けるトレード方法について紹介している。似た手法を検討しているなら、一読の価値はあると思う。
ミネルヴィニ氏の手法は、短中期の上昇期のブレイクアウトトレードであり、共通する部分も多い。ただ、こちらの方がテクニカル的な手法にのみ着目して、より幅広く紹介している印象。
ミネルヴィニ本と比較して、より広く・具体的に紹介してある部分も多い。以下の通り。
・空売りについて
・ステージ2の最中でなくステージ2の移行期の買いについて
・中長期(1年オーダー)の投資での戦略について(短中期についても説明あり)
・逆指値の具体的な引き上げ方について
ミネルヴィニ本でそこまで詳しく紹介されていない、逆指値の具体的な引き上げ方や、強い時に売り切る方法あたりについて知見を深めるのにいいかもしれない。
逆にテクニカル分析入門とあるが、チャートパターン集ではないし、ローソク足の読み方を紹介するような本ではない。(ヘッドアンドショルダーとか、超有名どころのパターンはいくつか紹介はあるものの)
各章ごとの要約
Twitterでまとめているので、このスレッドを読んでいただければと思う。
#投資本要約 “ウエンスタインのテクニカル分析入門” 第1章
上昇トレンドでのブレイクアウトを狙うトレード手法。トレンドブレイクの強さについて。急勾配のトレンドのブレイクは、今までのペースが維持できなくなっただけで、単に今後ゆるやかになるだけの可能性あり、との指摘。 pic.twitter.com/R2tV5FIkQU— ぶるいぬ (@blblinin) October 13, 2020
他要点としては
・ブレイクアウト時の出来高は極めて重要。
・下降する30週移動平均より下は決して買ってはならない
・頭上にレジスタンスがない状態を狙う
・市場に対して相対的に強い銘柄を狙う
あたりは、ミネルヴィニ派の人ならそうだよね、という内容。— ぶるいぬ (@blblinin) October 13, 2020
第2章の名言
「もし良い株を買い損ねても、思い悩むべきではない。(中略)タクシーを呼び止めるのと同じだ。最初に来たタクシーを拾い損ねても、次のタクシーがすぐにやってくる。」— ぶるいぬ (@blblinin) October 13, 2020
トレーダーはブレイクで全部ポジションを建てて、出来高の急増がなければふわっと上がったところで売るべき、という考え方は参考になった。
あとは、曜日や大統領選のアノマリーも。
最後に、市場全体→セクター→個別株という視点。弱いセクターの強い個別株を買って賢ぶるなというのも良い。— ぶるいぬ (@blblinin) October 13, 2020
底値圏が長い方が大きく上昇する理由の指摘
「下落した株を抱えせめてトントンで手仕舞いたいと望む多くの失望した売り方がついに我慢の限界を超え、この安い価格で新たに現れた買い方に売り渡した(中略)。新しい保有者は、はるかに辛抱強く、株価が大きく上昇するまで売らずにいることをいとわない」— ぶるいぬ (@blblinin) October 13, 2020
この本においては重要な指標なので調べた。
「株価/市場平均価格」はDorsey RSらしい。
で、Mansfield RSは、
「(Dorsey RS/Dorsey RSの移動平均-1)×100」で、つまり指数に対する強さが、移動平均に対してどうか?という指標。
+1だと、移動平均より1%上、-1だと移動平均より1%下回る、っぽい。— ぶるいぬ (@blblinin) October 14, 2020
(ストップオーダーについて)
“何%と決められた、正しい魔法の水準はない。”
“あなたがある株にいくら払ったかについて、マーケットは知っていたり、気にかけてくれたりするだろうか?”ウエンスタインのテクニカル分析入門
第6章 売り時 p251より— ぶるいぬ (@blblinin) October 15, 2020
特に参考になった点は以下。
・フェーズごとに基準を変える。上昇時は移動平均線割れを、横ばい時は直近安値割れを売り時とする。(横ばいだとよりタイトに置く)
・キリのいい数字の少し下に逆指値を置くべき。キリのいい数字にはオーダーが集中するため。それでも下抜けたら売る。— ぶるいぬ (@blblinin) October 16, 2020
空売りでも損切りのストップは必須。
このラインの引き下げ方法も買いの逆転で、
トレイリングストップ、トレンドライン、スイングルールを紹介している。第6章の逆転と同じ。— ぶるいぬ (@blblinin) October 19, 2020
8章続き
・モメンタムインデックス(MI。騰落銘柄数の200日移動平均)
※0ラインのクロスが大事。指数より先に天井をつける。
・新高値銘柄-新安値銘柄の推移。増えれば強気。減れば弱気。
・米国以外の市場の推移。
・先導的な銘柄の推移。(本書ではGM)
・新聞/雑誌の見出し(が一色になった時に逆張り)— ぶるいぬ (@blblinin) October 19, 2020
#投資本要約 “ウエンスタインのテクニカル分析入門” 第10章
まとめの章
・第2ステージの株を買い、第4ステージの株は持つな、売れ。
・売買の判断はプレスリリースでなくチャートで決めろ
・つもり売買には反対
・損した取引の日誌をつけて、パターンを振り返る
・個人投資家は機関投資家に対して有利— ぶるいぬ (@blblinin) October 21, 2020
おわりに
以上です。
Twitterをやっています。投資本の要約をしたり、どうでもいいことをつぶやいていますので、どうぞよろしくお願いします。
俺が大きくなっちまったのか、ミスドのドーナツが小さくなっちまったのか、わからなくなる時があるんだ
— ぶるいぬ (@blblinin) October 21, 2020
ウエンスタインのテクニカル分析入門 ― ブルでもベアでも儲けるプロの秘密