結論
中途入社の人間が短期間で成果を出すには、問題設定能力で戦うべきでは、と言う仮説を持った。
なぜなら、採用された人間が、与えられた問題設定の範囲内で働いても、せいぜい採用する側が想像する範囲の成果しか出せないからだ。
外部から来た人間は、生え抜きが戦ってきた土俵での経験値では当然負ける。
だから、彼らと同じ種類の問題を解くアプローチでは大した成果は出せない。
そこで、問題解決力ではなく問題設定力で戦う。 内部の人には見えない課題を発見し、問題として設定し、それを解決する方が、 外部からきた人間の強みを生かせているように思う。
思考プロセスのメモ
中途入社で成果を出す難しさ
中途で入って成果出すの難しいよなー、と考えていた。 周りは同じ環境で数年、数十年と経験を積んでいる。だから中途は、生え抜きを比較すると圧倒的にその分野での知識が段違いに弱い。強い専門性があれば勝てるのかもしれないけど、僕はそういうキャラでもない。
だから、ドメイン知識でも、専門性でも、真っ向から戦ったら分が悪いように思う。
平社員の中途採用は問題設定済み
これは僕はヒラヒラの平社員だからかもしれないけど、中途採用のポジションって、 "マネジメント層が考えた、「こう言う役割の人間が必要やなぁ」みたいなポジション"なことが多いと思う。 つまり、中の人が問題設定して、その問題解決をしてよ、と言う仕事だ。 中の人の作った土俵で、外の人の僕が相撲を取らされるわけで、それが不利な勝負の元凶のような気がしてきた。
外から来た強みは問題設定力?
でも、外の人の方が有利な点もある。 外から来た人は、複数の職場を経験しているので、問題発見の面では有利だろう。 同一の職場に留まっている人は、周りの環境を「これが普通」だと思いがちである。 なので、明らかな非効率などの課題があっても、認識しづらい。 一方で、外から来た人は、複数の職場を経験することで、差分が見えて職場の異常に気づきやすい。
となると、中途入社組の理想の勝ちパターンとしては、 「中の人では見つけられない課題を見つけて、問題として設定し、それを解く」 と言うワザが考えられるのではないか。
土俵で戦いながら土俵探し
以上のような考察に基づくと、圧倒的な専門性や、圧倒的ポジションマッチがないタイプの中途入社者が、 高い成果を出そうとした場合の、入社直後のムーブとしては、 「与えられた業務をしっかりこなしつつ、職場の課題を見抜くことに力を注ぐ」ではないか、と思ったりする。 当然本業として、与えられた業務をこなさないと、立場がないので、これはこれでこなす。 一方で、俯瞰してみて、周りの人が気づいていない課題は何か?について常に仮説を持って当たる。 角が立たない形で情報収集/質問して、仮説を検証する、精度を上げる。 成果が出せそうな問題設定が出来たら、それを実行に移すべく動いてみる。
みたいな、本業をしつつ投資的に美味しい問題を探るムーブが、生き残る道なのかなぁ、と考えたりした。