「三体」がヤバいから読んでくれ

三体はヤバい。

面白いと言っていいのだろうか。どういうインプットをしたらこんなアウトプットが出てくるのだろう?と思う。

ジャンル的にはSF、ハードな超大作のSFになる。僕は、SFとかほぼ読んでこなかったけど、SFは素晴らしいと思った。

書き物はすべて「この先を読みたい」という気持ちを、いかに読み手に抱かせるか?というゲームだと思う。「次のページをめくりたい」という気持ちを、読み手に抱かせて、先へ先へと進ませるゲームだとすると、「三体」は、1,2,3の3部構成、2部と3部は上下巻構成という、全5巻の超大作なんだけど、その中で最後まで「次のページをめくりたい」という思いを、僕に抱かせた点で、なかなかすごい本だと思う。

三体1のスタート地点から、気づいたら三体3の下巻まで進むわけだけれど、実はこの間にはとんでもない距離がある。このとんでもない距離を、「先を読みたい」という気持ちで、読者を苦も無く進ませる三体の力量は半端じゃない。最初の「え?これどういうこと?」という気持ちから、連鎖的に岩がゴロゴロ坂道を転がり落ちるように、先に進んでいくパワーがとんでもない。気づいたらここまできたか、というのが3巻を読み終えての率直な感想になる。

あと、SFはすげーなと思った。

どうしても現状に引っ張られて、スケールダウンして物事を見てしまうのが、人間だと思うけれど、そこから自由にしてくれるのがSFなのかもしれないと思った。どうしても数年、数十年オーダーで世界を見てしまうぼくらだけど、数百年オーダーで世の中をみたら、どうなるだろうか?という話で。

フィクションであるけれど、全てをリアルに描いているからこそ、「これは現実に起こりうる」という思いで、サイエンスの行く末を考えることができる。確かにそうなっていくのかもしれない、と思わせる力がある。フィクションであってリアルな気がした。

まあともかく、シンプルに面白かった。できるなら記憶を消して読み直したいという、ありきたりな表現を使って、この記事は終わろうと思う。

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