昔、「孫」という歌がちょっと流行った。初孫ができたじじいが、のぼせて歌う演歌だ。そう、それはこんな歌詞だった。
なんでこんなに 可愛いのかよ 孫という名の 宝物
おい、じいさん。いや、このジジイ。
クソジジイよ。
しょーもない歌を歌ってんじゃねぇよ。クソジジイ。
二児の父で、ひぃひぃ言いながら仕事と育児を両立させている俺が教えてやるよ。
「なんでこんなに可愛いのかよ」
だと?
俺が教えてやるよ。それはお前が、「育児をしてないから」だよ!!このクソジジイが!
育児をしろ!!お前はしてねぇだろうが!!!してないからそんなどーでもいい感想を持ち、それどころか歌として「どう?これってステキやん?」などと、恥ずかし気もなく、世間様に発表できるんだ。お前の脳みそのお花畑っぷりには反吐がでるわ。50年、60年活きてきたジジイの吐く台詞とは思えねぇよ。
育児をしろ!してから歌え!!育児をせずにどーでもいい歌を歌うんじゃねぇ。
育てろ、子どもを。2歳児を。お前のキャリアとやりたいことと、色々なトレードオフの中で、悩みながら育ててみろ。1歳児を。ギリギリのところで、、そう、仕事と育児と、ギリギリのバランスの中でよ!!
ギリギリのバランスの下で、子育てをやってないンだお前は。息子だか娘が連れてきた、面倒を見られた後の「孫」を眺めて遊んでるだけなんだお前は。育児じゃねぇよ。
そりゃ可愛いわ。
フリーライダーだから可愛いんだよ、幼児が!!!!可愛くねぇんだよ、必死で育てていたらよ。幼児は。死ぬ気で育ててみろ、幼児を!
趣味じゃねぇぞ?お前の本業と、育児を両立させてみろって言ってるんだよこっちは。必死で両立させてみろよ。お前のキャリアと、育児をよ?
周りの同僚と話していて気づいたよ俺は。
”「育児参加していないヤツほど、子供が可愛い」と言う”、という事実に。
仕事にフルコミットして、家事育児はパートナーにお任せ。そんな奴ほど、「子どもはかわいい」と言うんだ。そうさ。あいつらは余裕があるから。子供と接するときに余裕があるから。何も失っていないからな。
ギリギリの葛藤の中で、あちら立てればこちらが立たず、のトレードオフの中で、育てて見ろよ1歳児を。
それでも「可愛い」と言えるか?そこの2歳児をよ。「可愛い」と評することができるのか?お前に。
リモートワーク中に、パンツの上にうんこを漏らす2歳児が可愛いと思えるのか?お前に。
ちょっと油断してオムツを片付け忘れたら、オムツに載っているうんこを粘土よろしくコネコネして遊ぶ幼児を、「かわいい」と思えるのか?お前は?_
「なんでこんなに可愛いのかよ」と思えるのか?「なんで見てない隙に素手でうんここねるん?」」と思わないのか?お前は
リモートワーク中に、コーンスープを入った器を持って、ソファーに向かって走っていき、ソファーにコーンスープをすべてこぼす「孫」を見ても、お前は歌えるのか?ソファーを買い替えるハメになっても?本当に?可愛い?
「なんで、こんなに可愛いのかよ?孫と言う名の、宝物」
と歌えるのか?
黙れ糞じじい!お前は育児参加していないフリーライダーなんだよ。なんのトレードオフにも直面していない、単なる「可愛い孫」という側面だけをタダで頂戴できるクソジジイなんだ、お前は。
その卑しい身分であることを自覚して、ありがたく、、、そう。ありがたい立場にいるんだ自分は。そう深く、深く自覚した上で歌ってくれ。
「なんで、こんなに可愛いのかよ」
とさ。そりゃそうだよ。
そりゃそうさ。
俺らがキャリアと家庭を犠牲にしながら、必死に育ててるからだよ。この、子ども、という名の宝物をさ…。