はい、タイトルから分かるように、この記事は下ネタです。
いやな人は見ないでください。よろしければ下へどうぞ。
“プロフェッショナル”
その言葉の本当の意味を初めて知ったのは、大学生の頃だった。
「プロの仕事とは何か?」その答えを僕に教えてくれたのは、名前も知らないAV男優だった。そう、その日は突然訪れた。
大学生の僕は、ある日、少しエッチな動画を見ていた。
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いや、すまない。今は気取るのはよそう。ありていに言ってしまえば、「ある日」ではなく、正確には「ほぼ毎日」、少しエッチな動画を見ていた。
大学生の僕は、ほぼ毎日、少しエッチな動画を見ていた。
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いや、すまない。今は気取るのはよそう。ありていに言ってしまえば、少しエッチなどころか、どエロい動画、つまり、アダルトビデオを見ていた。つまり正確には、
大学生の僕は、ほぼ毎日、アダルトビデオを見ていた。
そしてある日、とあるビデオで衝撃的な体験をすることになる。
たしかあれは、夏目ナナの女教師モノのアダルトビデオだったと思う。
ストーリーがあるタイプの奴だった。夏目ナナが演じる女教師が、無理やり生徒たちに襲われる、みたいなストーリーだった。
男子生徒(30オーバー)達が、女教師、夏目ナナに迫る。
「脱げよッ!・・・脱げよッ!!!」
真に迫る演技である。見ているこっちも手に汗を握る。その言葉を受けて夏目ナナは「いや、いやっ!」と演技をする。だがその瞬間、彼女はとんでもないミスを犯してしまった。
まだ上下ともに服を着ているのに、下から脱いでしまったのだ。
上も下も、服を着ているのに、率先して下から脱いでしまったのだ!
こんなに不自然なことはない!「いや」と言っている女教師が、下から脱ぐはずがないのである!
もし野球拳をするなら、脱ぐのは靴下からと決まっている。それと同様、いやいや脱ぐのであれば、極力ダメージの少ない衣類から脱ぐのが、この世界の第一の基本原理、定理、公理、つまりセオリーなのである!
ナナはそれを破った。
この世界の秩序が乱れてしまった。「嫌々ながら強要されて服を脱ぐ女教師」という設定は、この瞬間、脆くも崩れ去り、そこには積極的に服を脱ぐ女教師が現れた。
「これは虚構の世界である」という感覚を、視聴者に抱かせるには十分すぎるミスだった。完全にナナの失態であった。
しかし、その瞬間、僕の耳と目に飛び込んできた音と光景は、想定外の物だった。
それは、男子生徒の声だった。
「・・・下からかよ・・・とんだ淫乱女だなぁッッ!」
起死回生のAV男優のフォローだった。この瞬間、この世界の秩序は逆転した。
夏目ナナは、「嫌がっている演技をしているAV女優」ではなかった。
夏目ナナは、「実は淫乱だった女教師」だったのだ。
僕は、フィクションとノンフィクションの間を高速で反復横跳びをした。
「フィクション」「ノンフィクション」「フィクション」「ノンフィクション」・・・
その間わずか1秒足らず。
反復横跳びの結果、僕は「これはノンフィクション!」と確信を持って判断した。
「圧倒的事実」「これはリアル」「ナナはガチの淫乱女教師」と認識してしまった。
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「凄いものを見せてもらった」30分後、僕はそう回顧した。
一瞬のほころびが、作品の世界観を破壊しかけたとき、とあるAV男優の機転の利いた一言により、一瞬で軌道修正され、付加価値が生まれた。
「あの日見たAV男優の名前を、僕はまだ知らない。」
けれど、彼が、彼こそが、真のプロフェッショナルだと思った。
僕は今も、働きながら、彼の背中を追いかけているのかもしれない。彼のようなプロフェッショナルへと、少しずつでも近づいていきたい。