Audibleで聴き放題だったので、「知られざるマーケットの魔術師」を聴いていたら、面白い一節があったので紹介したい。
ピーター・ブラント
他の誰かのトレードスタイルを真似できると思っているのなら、決してうまくいきません。
知られざるマーケットの魔術師より
(中略)
他のトレーダーの手法をそっくり真似しようとする場合の大きな危険の一つは、遅かれ早かれ、すべてのトレーダーは大幅なドローダウンを経験します。私は困難な時期を経験するときでも、その背景を理解しています。十回連続で負けても、トレードプランに従っている限り、自分は何も間違ったことはしていないと分かります。でも、私の手法を真似しようとしている人は、そういう確信を持てません。避けられないことですが、ある時点でその手法ではうまくいかなくなると、彼らはその時期を乗り切ることができないでしょう。
わかってるやんピーター・・・。おっしゃる通りだなーと思って聴いていた。不確実なゲームにおいて、悪い結果が続いたときに自分を信じるのは本当に難しい。運が悪いのか、自分が悪いのか、見分けがつかないからだ。
トレードって、運ゲーの中でもトップクラスに自分の実力を測るのが難しいゲームだと思う。麻雀とかポーカーは、確率が明確に計算可能だけれど、株に関しては計算できない。(=統計的にこの程度だろうと推測はできるけれど、52枚のうちAは4枚なので・・・のような計算はできない)
そんな足場が不安定な状態で、手法自体を深く理解せずに、ブラックボックス的に扱って、結果に従うことなど到底できないように思う。確信が持てないと、同じ手法を続けることはできない。結果、あちらこちらとふらふらして、習熟度が低い手法をとっかえひっかえすることになる。そりゃ勝てないよなぁ、と思う。
最近はシステムトレードに手を出していて、まさにこの辺りに真っ向から勝負している感覚がある。なので言葉が染みたのかもしれない。
ちなみに、運の部分が計算可能かどうか、みたいな話は以下の本が分かりやすくておすすめ